「argue(アーギュー)=あー言えばこう言う、で言い争う」。学生時代に覚えた語呂合わせを、今でもそらんじられる人は多いはずです。10年前に覚えた語呂が抜けずに残っている。それ自体が、語呂合わせの威力の証明です。
では、すべての単語を語呂合わせで覚えるべきでしょうか。答えは否です。この記事では、語呂合わせの強みと弱点を整理し、もうひとつの覚え方であるイメージ記憶との賢い使い分けを紹介します。
語呂合わせが強い理由
語呂合わせの強さには、ちゃんと理屈があります。
- すでに知っている日本語に接続できる。 ゼロから覚えるのではなく、既存の知識に引っかけるので、とっかかりが速い
- 音の手がかりがつく。 単語の音と日本語の音が結びつき、思い出す入り口が増える
- インパクトがある。 ばかばかしい語呂ほど印象に残る。感情が動いた記憶は残りやすいといわれています
「何の手がかりもない丸暗記」と比べれば、語呂合わせは優秀な暗記術です。
語呂合わせの3つの弱点
一方で、構造的な弱点もあります。
- 発音とズレる。 語呂は英単語を無理やり日本語の音に当てはめるため、正しい発音から離れがちです。リスニングで聞き取れない原因になります。
- 思い出す経路が遠回り。 「単語→語呂→意味」と2段階を経由します。会話のテンポでは間に合いません。
- 全単語には作れない。 うまい語呂が作れる単語は限られます。数千語を増やす段階では、量産が追いつきません。
切り札にはなります。しかし、主力に据えるのは無理があります。
イメージ記憶との使い分け
主力におすすめなのが、単語の意味を場面の画像とセットで覚えるイメージ記憶です。「gaze(じっと見つめる)」なら、猫が窓の外をじっと見つめている絵とセットで覚える。言語と視覚の2経路に記憶が刻まれ、意味に直結した手がかりなので変換の遠回りもありません。仕組みの詳細は英単語の覚え方は「画像」が最強?で解説しています。
使い分けの目安はこうです。
- 場面を思い浮かべやすい単語 → イメージ記憶。 動作・物・感情など、大半の単語はこちらでいけます
- 何度やっても覚えられない「天敵」単語 → 語呂合わせ。 意味との接点がどうしても作れない単語にだけ、切り札を切る
- 語呂で覚えた単語は、後から正しい発音を上書きしておく(音声を聞いて音読する)
いいとこ取りのハイブリッド術
さらにおすすめなのが、語呂の場面を画像にしてしまう方法です。「あー言えばこう言う」で argue を覚えたなら、言い合いをしている2人の場面をイラスト化しておく。語呂の音の手がかりと、イメージ記憶の視覚の手がかりが両方つき、記憶の入り口が最大になります。
語呂に限らず、「単語の分解」「似た単語からの連想」など、自分なりの覚え方のフックを画像とセットにしておくと、思い出せる確率は目に見えて変わります。
覚え方のヒントを自動でもらうという手
とはいえ、単語ごとに語呂や連想を考えるのは時間がかかります。英単語学習アプリのメモピクでは、単語横の「?」をタップすると、語源・分解・連想といった切り口の覚え方ヒントを見られます(公式単語帳の収録語で利用できます)。さらに各単語にはAIが記憶に残りやすいイラストを自動生成するので、この記事でいうイメージ記憶側の準備は自動で整います。無料でためせますので、語呂作りに疲れた方は一度どうぞ。
ちなみに、イメージで攻略する考え方は熟語にも応用できます。英熟語を丸暗記しない覚え方もあわせてご覧ください。
まとめ
- 語呂合わせは既知の日本語に接続できる優秀な暗記術。ただし発音のズレ・変換の遠回り・量産の限界という弱点がある
- 主力はイメージ記憶、語呂は天敵単語への切り札、という分担が現実的
- 語呂で覚えた単語は正しい発音の上書きを忘れずに
- 語呂の場面を画像化するハイブリッドなら、音と視覚の手がかりを両取りできる
10年後も残る記憶を、戦略的に作っていきましょう。
