「今度こそ英語をやり直そう」。そう決めて分厚い文法書を買い、最初の章で止まっている——やり直し英語あるあるの筆頭です。
学生時代から時間が空いた大人が英語を再開するなら、最初にやるべきは文法でも長文でもなく単語です。この記事では、その理由と、最初の1000語をどう選び、どう覚えるかを紹介します。
やり直しは文法より「単語」から
理由はシンプルで、単語がわかると、いきなり世界が読めるようになるからです。
文法を1章進めても、読める英文はほとんど増えません。でも単語を100語思い出すと、街の看板、商品のラベル、海外ニュースの見出しが部分的に読めるようになります。この「わかる」という手応えの早さが、やり直し学習では何より大切です。ブランクのある学習で挫折する最大の原因は、成果を感じる前に息切れすることだからです。
文法はゼロにするのではなく、単語で読める量を増やしながら、必要になった箇所をつまみ食いする。この順番のほうが、大人の学び直しには合っています。
最初の1000語は「中学レベルの基本語」でいい
「やり直しといっても、どのレベルから?」という疑問には、思い切って答えます。中学レベルの基本語からで大丈夫です。
日常的な英語の文章や会話は、その大部分が中学で習うレベルの基本語で成り立っているといわれています。つまり基本語1000語を「見た瞬間にわかる」状態に戻すだけで、読める・聞き取れる範囲が一気に広がります。
「中学英語なんて簡単すぎるのでは」と感じるかもしれませんが、やってみると「見覚えはあるのに意味が即答できない」単語が意外なほど見つかります。この「即答できない」単語こそ、最初の1000語の中身です。
1000語の選び方 3原則
- 頻度の高い語から選ぶ。 珍しい単語より、どこにでも出てくる単語。市販・アプリ問わず「基礎」「入門」と付くレベル別の単語帳は、頻度順に編集されていることが多く、最初の教材として安心です
- 自分の生活・仕事に出てくる語を混ぜる。 メールで見かけた単語、好きな映画に出てきた単語。自分に関係のある単語は覚える理由が明確で、定着も速くなります
- 覚えやすい形式で持つ。 一覧表を眺めるのではなく、1語ずつテストできるカード形式で。音と画像がセットになっているとさらに良い、というのが次の話です
大人の強みを活かす覚え方
やり直し学習には、学生にはない武器があります。人生経験です。
「negotiate(交渉する)」を覚えるとき、学生は例文で覚えますが、大人は自分の仕事の交渉の場面をそのまま思い浮かべられます。単語を自分の経験の場面と結びつけ、その場面を画像として覚える——このイメージ記憶のやり方は、経験の引き出しが多い大人ほど有利です。具体的な手順は英単語の覚え方は「画像」が最強?イメージ記憶の科学と実践5ステップをどうぞ。
ペースは欲張らず、1日5〜10語から。仕事のある平日でも続く量に抑えるのが、今度こそ挫折しないコツです(ペース設計の考え方は英単語は1日何個覚えるべきかで詳しく解説しています)。
単語帳選びに迷ったら
「何から覚えるか」を自分で決めるのが面倒なら、レベル別に編集された単語帳から始めるのが早道です。英単語学習アプリのメモピクには、TOEIC入門(400〜500点レベル)からのレベル別公式単語帳があり、基本を固め直したい学び直しの入り口として使えます。各単語帳は20語まで無料で試せて、単語ごとにAIが生成した記憶に残りやすいイラストと、ネイティブ発音がついています。もちろん、自分の生活で出会った単語を足して自分専用の単語帳にすることもできます。まずは無料でためせますので、最初の10語から始めてみてください。
今の実力を知ってから始めたいなら
「基本語から」といっても、自分がどのくらいのレベルなのか分からないと単語帳が選びにくいものです。TOEICを受ける予定があるなら、登録なしのスコア診断で10分測ってみると出発点が決まります。スコア帯ごとに何ができて何でつまずくかはTOEIC 400点から900点までにまとめました。
まとめ
- やり直し英語は文法より単語から。「読める」手応えが早く、挫折しにくい
- 最初の1000語は中学レベルの基本語でいい。「見覚えはあるのに即答できない」単語を潰す
- 選び方は「頻度順・自分の生活圏・テストできる形式」の3原則
- 大人は経験と結びつけるイメージ記憶が有利。ペースは1日5〜10語で細く長く
もう一度、と思えた今がいちばんの始めどきです。最初の10語からどうぞ。
